BLOG橋本健二の建築士ブログ

被災後の生活を守るのは地震保険か?それとも耐震等級3か?

仕事のこと

熊本県で震度7の地震がありました。

被災された皆様へお見舞い申し上げます。

 

上の地図は日本で観測された震度7の地震を気象庁HPでプロットしたものです。

1997年1月17日 阪神淡路大震災M7.3 深さ16km

2004年10月23日 新潟県中越地方M6.8 深さ13km

2011年3月11日 東日本大震災M9.0 深さ24km

2016年4月14日 熊本県M6.5 深さ11km

2016年4月16日 熊本県M7.3 深さ12km

2018年9月6日 北海道M6.7 深さ37km

2024年1月1日 能登半島M7.6 深さ16km

2026年7月28日 熊本県M7.1 深さ16km

熊本県は震度7に3回見舞われたことが分かります。

 

2016年の熊本地震で現地入りした私は、倒壊した建物を目の当たりにして愕然としました。

と同時に耐震設計において机上の計算だけではなく、壊れ方のイメージが出来てその後の設計の糧になっています。

2016年の熊本地震後の調査写真。

 

建築基準法では耐震等級というものがあり、等級1、等級2、等級3の3種類があります。

等級1は最低限でこれを超えないと建築できないもの。

等級2は等級1の1.25倍の強さを備えているもの。

等級3は等級1の1.5倍の強さを備えているものです。

 

ここで誤解してはいけないのが、「等級1」とは大地震で倒壊・崩壊しないレベルと定められていることです。

つまり大地震時に倒壊しないからその間に避難できますよ、ということ。

その後その家で生活できるかどうかは分かりません。

等級3になると大地震でも無被害でそのままご自宅で生活する事例が多数あります。

 

計算方法はいろいろとあり、弊社では

「許容応力度計算による耐震等級3」を標準化・内製化しています。

さらに繰り返しの地震に損傷を受けない「制震工法」を採用しています。

 

さて、地震保険というものがあります。

なかには地震保険に入っているから大丈夫、という方がおられます。

地震保険の詳細は割愛しますが、火災保険の50%しか補償されません。

一部の損保会社では火災保険の100%を補償する商品もござますが、高額です。

そもそも地震保険自体が高額です。

 

例えば、

4,000万円の家と建てたとして、4,000万円の補償額とすると、地震保険は2,000万円しか補償されないのです。

万が一、大地震で倒れてしまったら、2,000万円で再建できますか?できませんよね。

対して納める保険料は1年払いとして火災保険が約1万円、地震保険がなんと10万円もかかるのです。(耐震等級1、家財保険含む、ソニー損保HPより)

これって住宅ローンの返済が終わる35年後には350万円を支払っていることになります。

350万円があったら何に使いますか?

 

そのお金「許容応力度計算による耐震等級3」に使うことをお勧めします。

350万円もかかりません。大地震が来てもその家で暮らし続けられる可能性はぐっと高まります。

 

耐震等級1で高額の地震保険に入るか?

「許容応力度計算による耐震等級3」に予算をかけるか?

あなたならどっちを選びますか?

 

ちなみに、モデルハウス「みんなのおうち」では許容応力度計算による耐震等級3で地震保険は未加入です。

なぜなら絶対に倒れない自信があるからです。