さいたま断熱改修会議で既存壁に断熱材を充填する実験が行われました。
さいたま断熱改修会議とは断熱リフォームに特化した技術者集団です。
埼玉県を中心とした工務店、設計事務所、断熱材メーカ、流通会社、サポート会社で構成されています。
断熱リフォーム工事は床下、窓、天井裏を施工することが我々の会員内では確立されています。
内窓だけの設置で暖かくなりますよって言っているリフォーム会社は避けた方がいいでしょう。
根本の解決になっていないので。
さて、一番難しい壁の断熱を居ながらリフォームする研究を始めました。
作ったモックアップはこれ。
既存壁に見立てた壁を3つ用意しました。
ひとつは空洞、ひとつは筋かい入り、ひとつは断熱材50mm入りです。
さらには断熱材を吹き込む機械。
これは軽自動車1台買えるほどの値段だそうです。
実験見たさに集まったのは断熱マニアは約30名。
注目の高さがうかがえます。
さて、事前に開けておいた穴にホースを突っ込み断熱材を入れていきます。
これはもう職人さんの腕次第。なんといっても壁の中は見えませんから。
結果はこちら。ボードを外して見てみます。
左のグレー色はセルロース。
右のホワイト色がグラスウールです。
筋かいを超えて上にまで断熱材を入れることはできませんでした。
既存の断熱材がある場合も上まで到達していません。
なんにも入っていない空洞の壁さえも上まで断熱材は入りませんでした。
さて、ここからが本番。
ボードを透明にして再トライです。
失敗を修正するように穴は上の方に開けました。
結果はこれ。
穴を上の方に開けることで、上まで断熱材を入れることが出来ました。
しかし、筋かいの下部には行き届きませんでしたね。
実際のリフォーム工事で使えるまでになるには色々と試行錯誤が必要ですが、このような研究実験を地道に行い、日本一暑い埼玉県の断熱改修の啓発に努めています。
さいたま断熱改修会議