BLOG橋本健二の建築士ブログ

ウッドワン・中本造林視察研修

仕事のこと

早朝6時に家を出て、7時の新幹線のぞみに乗り込みました。

行き先は広島県。

当社が標準採用している床・建具・造作材のメーカー「ウッドワン」と「中本造林」の視察研修です。

標準採用している理由としては、無垢でありながら寸法の精度が良いこと、同じ商品を長く販売していることが挙げられます。

他のメーカーだと流行にのること、価格改定をすることなどの理由から、同じ商品が長く売れ続けることはまずありません。

今年に建てた家も10年前に建てた家も同じ商品、同じデザインで作ることが出来るので設計者としてはありがたいです。

さらには、壊れても部品が欠品することはないので、メンテナンス的にも優れています。

ということは結果的にお客様にとってもリーズナブルに家を維持することが出来るんですね。

 

さて、前置きはこのくらいにして、11時に広島駅に到着し、向かった先はウッドワン本社ビルと工場。

残念ながら写真撮影は禁止とのことで画像はありませんが、ウッドワンの品質を確かめることが出来ました。

 

次に向かったのは本社ビルのすぐ近くにあるショールーム。

ウッドワンのお膝元ということでそれはそれは大きいショールームでした。

当社のお膝元の東浦和にもショールームがございますが、規模が桁違いです。

 

靴を脱いで上がれるショールームってあんまりないですよね。

これも無垢のフローリングを実感してほしいというウッドワンのこだわりと見受けられます。

(本当は靴下も脱いで素足で実感してほしいところですが・・・)

 

1日目終了、8000歩。

 

さて2日目は兄弟会社の中本造林の工場視察。こちらの会社は山から木を切ってきて、フローリングや羽目板をつくっています。

ウッドワンの社長と中本造林の社長は本当の兄弟だそうですよ。

こちらもほぼ写真撮影NG。SNSで技術が海外に盗まれるのを防ぐためだそうです。

 

撮れるところだけは撮ってきました。

本社・工場はもちろん山の中、広島市内から車で1時間以上もかかります。冬は雪も降るそうです。

 

これは焼杉といって外壁材に使います。杉板を焼くことで防虫効果、防腐効果が期待できます。

1000℃以上のバーナーで焼いているところをしっかりの自分の目に焼き付けてきました。

私の目も腐らぬようお願いいたします。

 

ここは杉板を1枚1枚乾燥しているところです。

雨にあたり、太陽に照らされ、それを繰り返しながら、徐々に徐々に自然乾燥していきます。

 

そして加工されて出来上がったフローリングがこれ。

杉の12ミリ本実加工です。

実はこれ、自宅兼モデルハウスの1階に使われています。

自宅のフローリングの出来上がる過程を見られて感無量でございます。

 

それにしても暑い!

手元の温度は34.3℃、相対湿度58%、絶対湿度は20g/kgを超えていました。

工場勤務の皆様ごくろうさまです。

 

さてここまでが公式視察で参加者は解散となりました。2日目の午後は有志で個人視察へと移ります。

向かった先は広島で断熱住宅をつくっているカオル建設さんへ。

こちらの衣川さんは自宅兼モデルハウスの施工中も広島からお越しくださり、いろいろとアドバイスをしてくださった方です。

そのとき以来ですから約3年ぶりとなります。

見せていただいたのは築50年のRC造のリノベーション現場。

お施主様も出迎えてくださって感謝です。

ここではハニカムサーモスクリーンの納め方や、ランバーコアを羽目板に見せる工夫、足場なしで窓をふさぐ方法などを勉強しました。

夜は胡町にて懇親会でしたが、私は20時の新幹線に乗らなくてはならないため、一足先に駅に向かいました。

有志の皆様は広島の夜、そして翌日の観光を楽しんだようです。

新幹線に4時間揺られ、自宅についたのは深夜1時。

都合、1泊3日の視察研修でした。

 

2日目終了、10000歩。

 

かなり収穫することも多く、今後の設計に生かせるアイデアも浮かびましたので早速実践してみたいと思います。

少し物足りないので、もう一度行ってもいいかなと思っています。